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お前は外人かと言いそうになるくらいのキス魔と分かれて、階段を降りる。
「あ、」
「おっす。さっきぶり」
「どうしたの?もうすぐ授業始まるよ?」
屋上のドアの目の前にある階段の踊り場で壁に寄りかかって俺を待っていたらしい高橋がいた。
「お前がまだ来てないからさ、迎えにきたんだよ」
「それは…ありがとう…でも、なんで屋上にいるの分かったの?」
高橋には有耶無耶にしながらここに来たから俺の居場所は知らない筈だ。
「友達がさ、お前が屋上用の階段を登って行くの見たって奴がいてさ」
「そうなんだ。ごめんね、言う場所言わなくて」
「いいよ。俺が勝手に来たんだし」
ニコッと笑う高橋だが、何か機嫌が悪いような気がする。
「…何かあった?」
「別に無いけど?ただ、お前が勝手に蝮の所に行っててなんかアレなだけだし」
「え?蝮といるのどうして知ってるの?」
疑問をぶつけると、戻りながら話そうと言われて手を引かれる。
「お前蝮が屋上に良くいるの知らないの?俺の友達が口って隠れ不良だったのかって言ってたんだぞ」
「ふりょ…いや、違うよ。そんなんじゃ…」
「分かってるよ。そこは否定しておいたから。口は真面目でいい子だからって」
「…ありがとう…。でも、蝮も不良じゃないよ」
「はあ?お前、蝮のどこをどう見て不良じゃないって言えるんだよ」
引っ張られる手の力が強くなる。
ギリギリ
ミシミシ
何に怒っているのか全くわからない。
シルバーの指輪が俺の手のひらにきつく当たる。
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