アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
それは突然告げられた。
「深月(みつき)、明日からこの家には帰って来るな。」
余りにも突然で、理解不能な言葉を放つ父に俺は呆けた顔を向けた。
「父さん?何言ってんの?」
「もうこの家はお前の家じゃない。」
「はぁ?意味が分かんないんだけど・・・じゃあ俺はどこに帰るんだよ?」
リビングのお気に入りのソファーに体育座りして馬鹿げた事を話す目の前の父を睨む。
「明日からはお前の婚約者の家で一緒に暮らすんだ。」
次々と変な事を言い出す父に俺はちょっぴり心配になった。
最近、会社が大変らしい事は母さんから聞いてた。
小さいながらも会社を経営している父。
少し前は大きな会社とも取引が出来たと忙しそうにしてたのに。
大会社がくしゃみをすれば、ウチみたいな小さい会社は風邪をひいてしまう。
その位、会社経営は大変なんだろう。
でも、まだ高校生の俺はそれをどうしてやる事も出来ない。
子供って本当に不便だと最近実感してた。
でも・・・このイキナリの頭可笑しい発言は何なんだろう?
真意が掴めず、おれは黙って父を睨んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 353