アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
渡されたのは見た事の無い制服だった。
「今日より藤桜(とうおう)学園に通って頂きます。」
理解不能と顔に書いてスーツの男を見れば丁寧に返事が帰って来た。
「えっ?ちょっと待って。俺、転校するの?」
自分に起こってる事態が把握出来なくて聞けば、当たり前と言わんばかりに頷かれた。
その場で固まる俺の腕を掴むと、スーツの男は家を出る。
そしてこの平凡な家に似つかわしくない玄関先に止まる車へと乗せられた。
「すみませんが着替えは車の中で済ませて下さい。このまま学校へ向かいます。」
スーツの男は俺を後部座席に乗せて自分は助手席に乗り込むと短く告げた。
もう車に乗ってしまってる為反抗しても無駄だと悟った俺は渋々制服に着替える。
それを見てスーツの男は小さく息を吐いてこれからの事を手短に説明しだした。
「編入手続きは既に完了してます。学校では先生方の指示に従って下さい。学校が終わる時間にお迎えに上がります。それと・・・」
一呼吸置いたスーツの男を見ると、また口を開いた。
「琉聖様がお待ちですので会いに行って下さい。」
それだけ言ってスーツの男は話しを終えると前方へと顔を戻した。
琉聖様?
初めて聞く名前に俺の頭には疑問符だけがたくさん浮かんでいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 353