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頭の痛みで目を覚ます。
座って立てた膝に顔を埋めていた筈の俺の身体はしっかりベッドに寝かされていた。
ゆっくり身体を起こして周りを見るとまだ辺りは暗くてちょっとだけ寂しいと思ってしまう。
まだ負の連鎖は続いていて思わず苦笑した。
「喉、乾いたなぁ。」
泣き過ぎたのか喉がカラカラで俺はベッドを出るとそっと部屋のドアを開けた。
リビングは静まり返っていて、そこに琉聖の姿が無いのにちょっとだけホッとする。
夜中なのか辺りは静寂に包まれていて、忍び足で歩いてるのに足音がやけに耳に響いた。
少し緊張気味に歩いてやっとの思いでキッチンに辿り着くと冷蔵庫を開けて中を覗く。
一般家庭より少し大きめの冷蔵庫には飲み物とフルーツが入っていた。
俺はミネラルウォーターに手を伸ばしてふとその動きを止める。
勝手に飲んで大丈夫なのかな?
やっぱり今日からここに住めと言われても所詮他人の家。
無断でそこにある物を拝借するのは違うよなぁ。
なんて思ってしまったら罪悪感が湧いて俺は冷蔵庫の中に入れた手を引っ込めてドアを閉めた。
でも、喉は乾いてる。
辺りを見回すと食器棚にコップを見付けてそれを取ると、シンクの蛇口を捻った。
コップ一杯の水を一気に体内に流し込むと生き返った気がした。
軽くコップを洗って伏せると部屋に戻ろと振り返った瞬間人の気配を感じて動きが止まる。
「目が覚めたか?」
声を掛けられて俺の身体は反射的に強ばった。
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