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教室まで送ると聞かない琉聖を何とか説き伏せて1人自分の席に戻る。
相変わらず遠巻きに俺を眺める同級生達の視線が痛い。
でもこれも仕方ない事だとだんだん思えてきていた。
『茶ノ木家の婚約者。』
それがどれ程の事なのか日に日に痛感してたから。
チャイムが鳴り、午後の授業が始まる。
前に通ってた高校より遥かに高いレベルの内容に着いて行くのがやっとな俺は、必死に黒板の文字をノートに書き写す。
そして理解する前に授業は終わってしまう。
それの繰り返しのせいで休み時間はほぼ机に突っ伏して過ごすくらい疲れてしまっていた。
はぁ~~~。
長い溜め息が突っ伏した机に反響する。
また放課後は琉聖の実家かぁ。
なんて考えると余計疲れが身体を蝕んだ。
学校はあと2時間。
その後は琉聖の実家で3時間。
重くなる気持ちを何とか奮い立たせて俺は席を立つとトイレへと向かった。
下を向いたままダラダラと歩く。
ここで時間を少し費やしても残りの時間が無くなる訳じゃ無いのに。
無駄な抵抗をしながらトイレに入ろうとした次の瞬間。
「!?」
身体に衝撃を受けてバランスを崩した俺は、それと同時に頭に鈍い痛みを感じて意識を手放していた。
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