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以前迷子になり掛けた家は相変わらず広くて、琉聖に手を握られてて良かったと思う。
1人でこの家を歩けと言われたら遭難する自信がある。
見慣れない景色はなんだか落ち着かなくて喉がカラカラになっていた。
少し歩いていると見慣れた景色が目に飛び込んで来る。
ここはそう、俺が『教育』を受ける部屋の前だ。
俺がここまで迷子にならずに来れるのは、毎回この家の執事が案内してくれるからだ。
その部屋も通り過ぎて奥へ進むと、大きな扉があった。
その前には使用人らしき女の人が立っていて、琉聖が来たのを確認すると一礼して大きな扉を開いた。
静かに開く扉に心臓がありえない早さで動き始める。
今までも緊張してたけど、やっぱりここまで来るとその比では無かった。
内蔵が出てきそう・・・
そんな事を思っていたら、繋がれた手がギュッと強く握られた。
見詰めていた琉聖の背中から視線を上げると、少しだけ振り返って微笑む琉聖と目が会う。
その瞳が「大丈夫」と言ってるみたいで、少しだけ落ち着けた気がした。
大きく息を吸ってゆっくり吐き出すと、扉の中に琉聖と足を踏み入れた。
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