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シャワーを浴びて戻ると琉聖はソファーでパソコンを開いていた。
どうやら仕事中らしい。
普段俺と居る時は殆ど仕事はしないからその姿がちょっとだけ新鮮だった。
「おいで。髪乾かそう。」
俺に気付いた琉聖は普段掛けてないメガネ越しにこっちを見ると手招きした。
その手招きに素直に従う。
琉聖に歩み寄れば隣に座らされて、準備してあったドライヤーを手に俺の髪を優しく撫で始めた。
暫く髪を乾かして頭が軽くなった頃、ドライヤーが止まり琉聖の手が俺の髪から離れた。
ちょっとだけ寂しいなんて思ってしまう。
「乾いた。俺はもう少し仕事してるから、深月は先に寝てて良いぞ。」
俺も琉聖の髪を乾かしたいと思ったが、もう既に髪は乾いてて俺は素直に琉聖の言葉に従ってベッドへと向かった。
さっきまであんなにモヤモヤ考えてたのに、1人で先に寝ろと言われたら何となく寂しい。
でも琉聖はもうパソコンに向かっていたから邪魔しちゃいけないと思ってベッドの横になると頭から布団を被った。
静かな部屋に響くパソコンを打つ音。
やっぱりまだ一緒に寝るって事には抵抗はあるけど、近くに居るのに感じられない温もりにもどかしくなる。
そっと布団から顔を出すと、琉聖の真剣な横顔を盗み見た。
通った鼻筋に掛かる初めて見たメガネ。
普段掛けてない所を見るとそんなに目は悪くないんだろう。
薄い唇が時々何かを呟くけどきっと声にはなってなくて、その唇はどんなふうにキスするのかな?なんてくだらない事を考えてしまう。
心地いい布団の温もりとパソコンを打つ音に俺の意識は少しずつ遠のいて行った。
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