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それから暫く俺達は東屋で2人きりの時間を過ごした。
隣に座る深月の肩を抱き寄せれば自然と深月の頭が俺の肩に乗せられる。
特に話もせず、ただ変わり映えのしない池を眺める。
それだけで心は満たされていた。
どの位時間が経っただろう。
遠くでお昼を知らせるサイレンが鳴っていた。
「そろそろ昼食にするか?」
思う存分とまでは行かないけど、そこそこ幸せを味わった俺は深月に声を掛ける。
それを合図に愛しい温もりがゆっくりと離れていった。
「そうだね。お腹空いちゃった。」
可愛く微笑む深月の手を取って立ち上がると来た道を戻った。
芝生の広場にはお弁当を広げて楽しそうに過ごす人達が居て視線をそちらに向けると、深月も広場を見詰めていた。
「今度はお弁当持って来たいね。」
それも悪くないな。
普段が忙しい毎日だから、たまにはゆっくり何もしないってのもアリかもしれない。
「俺、作ってみようかな?」
「料理出来るのか?」
「簡単なものならね。」
また新しい深月を知れた。
それだけでとても幸せだった。
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