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暫く走って着いた先は琉聖の実家では無かった。
それなり大きくはあるけど普通の住宅といったその場所に車は静かに停る。
運転席から降りた栗山さんがドアを開けて促されるまま見知らぬ家へと足を踏み入れた。
「栗山さん、ここは?」
普通より少し広めの玄関から中に入ると、とても落ち着いた印象を受けた。
誰の家なのかな?と興味が湧く。
「ここは麻莉愛様のご実家です。今は空き家で、茶ノ木家の別宅として時々使われています。」
お義母さんの実家。
今は大きなあのお屋敷で過ごしているお義母さんも、昔は普通の家に住んで居たんだと変な親近感が湧いた。
俺の家もたいして変わらない位の広さだから妙に落ち着く。
「こちらへどうぞ。」
そう言われて案内されたのはリビングだった。
そこそこ広いリビングには不釣り合いな程高価な家具が並んでいる。
別宅とは言ってもさすが茶ノ木家。
白を基調にした座り心地の良さそうなソファーに腰を下ろすと期待は裏切られる事はなかった。
座って少しすると紅茶を手に栗山さんがやって来た。
普段なら琉聖も居る空間に栗山さんと2人なのが居心地が悪い。
手渡された紅茶に口を付けるとその温かさが俺の不安定な気分を少しだけ軽くしてくれた。
「深月様。今日からの『教育』は私が指導致します。宜しくお願いします。」
俺のすぐ近くで栗山さんは丁寧に頭を下げる。
栗山さんが先生?
それって執事とかの役割とか必要性を勉強するって事なのかな?
「栗山さんが先生ですか・・・どんな勉強をするんですか?」
残り少ない紅茶の入ったカップをテーブルに置いて素直な疑問をぶつける。
すると栗山さんは徐に顔を上げて、見た事のないような艶めかし顔で微笑んだ。
「私が教えるのは・・・ご主人様を喜ばせる方法です。」
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