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言われた意味が分からずに固まる俺を栗山さんがさんは普段見せないようなちょっと意地の悪い笑顔で見下ろしていた。
その表情に俺は不安が募る。
今までの『教育』ときっと何かが違うんだ。
鈍感な俺でもそれはヒシヒシと感じた。
「深月様、それでは少しお話しましょう。」
普段の優しい笑顔に戻った栗山さんが言うと、俺の向かい側のソファーに腰を下ろした。
「な、何でしょう。」
「まずは・・・深月様は初恋は何時ですか?」
この微妙な雰囲気の中に突然始まった恋バナに戸惑う。
でも、これも何か意味があるのだろう。
この有能な執事が無意味にこんな話をする理由が無かったから。
「確か・・・小学生だったと思います。」
正確な年齢とかは曖昧だけど、たぶん小学生の時だったと記憶してる。
相手は隣の席の女の子。
ツインテールが似合う可愛らしい子だった。
「ファーストキスは?」
あまり興味が無いのか続け様に聞かれる。
ファーストキス・・・
その単語に思わず息を呑む。
「まだですか。」
俺の少しの変化に気付いた栗山さんが呟いた。
「では、キス以上はまだって事で宜しいですね。」
何の確認なのかは分からないがここで見栄を張っても何の得にもならない。
だから俺はちょっと悔しく思いながら素直に頷いた。
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