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「あのぉ・・・ちょっと聞いても良いですか?」
「何でしょう?」
色々聞きたい事はあったけど一番気になった事をとりあえず聞いてみた。
「琉聖は、その・・・男同士のって・・・知ってるんでしょう、か?」
俺は女の子ともそういう事はした事無かったけど、琉聖はどうなんだろう?
女の子は琉聖には絶対無いとすれば男の人とのやり方とか知ってるんだろうか?
こういう勉強を琉聖もしたのかな?
それが一番気になった。
俺の質問に少しだけ時間を空けてから栗山さんが口を開いた。
「琉聖様は勿論ご存知です。中学校に上がられて直ぐにお勉強されてます。それに・・・」
真っ直ぐ俺を見詰めていた瞳が少しだけ揺れる。
でも直ぐにいつもの栗山さんの瞳に戻っていた。
「琉聖様は経験済みです。」
その一言に俺の脳は停止した。
今、何て言った?
経験済み?
って・・・それって男を抱いた事があるって事?
停止した脳は直ぐに活動し始めて、処理しきれないのか軽くパニックを起こしていた。
「深月様、大丈夫ですか?」
心配そうに聞いてくる栗山さんを何となく眺める。
今は栗山さんに構ってられる程の余裕は俺には無かった。
嫌な想像と胸を締め付けるような息苦しさが身体を虐める。
琉聖が誰かと・・・
俺と出逢う前の話と割り切れば良いのに、それが簡単には出来なくて心が消化不良を起こしていた。
「深月様。」
呼ばれて焦点を何とか栗山さんに合わせる。
「これはお話する事では無いとは思いますが、深月様には知る権利があると思います。」
何を言われてもパニックを起こしている頭は正常には働いてくれなくて、ただ黙って栗山さんの話に意味もなく頷く。
「琉聖様の相手をお知りになりたいですか?」
そう聞かれて俺は質問の意味を理解する前に頷いていた。
すると栗山さんの少し荒れた唇が言葉を紡いだ。
「琉聖様の初めての相手は・・・・・・・・・私です。」
そこで俺は完全に考えるのを辞めてしまった。
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