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俺達の通うこの学校はあまり学校行事が多い方では無い。
年間の学校行事は主に3つある。
9月に行われる体育祭、11月に行われる文化祭。
そして、12月24日に行われるクリスマスパーティ。
体育祭は体育委員が、文化祭は文化部が主体となって催させる。
この2つの行事には生徒会はほぼノータッチで、やる事は殆ど無い。
でも、生徒会主催で行われるクリスマスパーティは生徒会が仕切る為毎年1ヶ月前から多忙を極める。
去年の後期から生徒会役員になった俺とクリスはその忙しさを経験済みで、それは体重が4~5kg減少する程だった。
「文化祭も楽しみだけど、クリスマスパーティも楽しみ。」
今年初参加の深月が顔を綻ばせて言っているのを横目に、俺は今日から始まる地獄の日々を思って憂鬱さがどんどん積み重なる気分だった。
「それじゃぁ、後でね。」
重い足取りで歩いてた割には深月と別れる校舎前までいつの間にか辿り着いていた。
「1人で大丈夫か?」
腰を庇いながら歩く深月に声を掛ければ笑顔で「大丈夫。」と言って教室の方へと歩いていった。
それを心配ながらも見送ってからクリスと自分達の教室へと向かう。
「でも良かった。2人が落ち着く所に落ち着いて。」
隣を歩くクリスの穏やかな声が聞こえる。
視線をそちらに向けると、笑顔でこちらを見た視線とぶつかった。
「心配掛けたな。」
「全然。勝手に心配してただけだし。きっと2人は両想いになるって気がしてたしね。良かった、良かった。」
心からの親友の言葉に胸がホッコリする。
俺は周りの人に恵まれてるなと改めて実感していた。
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