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暫くボーッと突っ立って感傷に浸っていた俺はこのままでは埒が明かないと思い直し、一目惚れしたクローゼットから服を取り出し着替えた。
とりあえず琉聖と話そう。
出逢って数時間、俺達はろくな会話をしていない。
婚約者だの同居だの理解不能な事がまだたくさんある。
ちゃんと説明を受ける権利が俺にはある筈。
何とか落ちた思考を上昇させて部屋を出ると、お目当ての琉聖はだだっ広いリビングのソファーで優雅にお茶を飲んでいた。
「あのぉ~話したいんですけど?」
とりあえずお伺いを立ててみると、予想してたのか琉聖は自分向かい側のソファーに座るよう俺に視線を送った。
それに俺は素直に従い座り心地のいいソファーに腰を下ろした。
すかさず栗山さんが俺の目の前に香りの良いコーヒーとお菓子を差し出す。
俺は緊張を解すようにそれに口を付けた。
「で?話って?」
コーヒーカップを置くのを待って琉聖が聞いてきた。
ちゃんと俺の話を聞く気持ちがあるようで少し安心した。
「何で俺は君の婚約者なんですか?」
「敬語は辞めろ。同じ歳なんだし。普通に話せ。」
少し不機嫌に言われてちょっと怯んだが俺は頑張って言葉を続けた。
「分かった。で、何で婚約者な訳?」
そう改めて聞くと、琉聖はソファーに凭れてゆっくりと話し始めた。
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