アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
.
-
顔は少し前に写真を見せられて認識はあった。
でも顔を知ったからと言ってそれが何の得にもならないと思った俺はあまり記憶に留めていなかった。
クリスと話してる途中、川崎から婚約者を送り届けたとの連絡が入る。
「琉聖、顔見に行かなくていいの?」
「別に・・・」
見なくていいだろうと応えようとした口の動きが止まる。
そう言えば婚約者に会ったら父さんに連絡しなくてはいけなかったんだった。
家が決めた婚約者。
でも俺には一応拒否権がある。
理不尽な理由ではきっと受け入れられないだろうが、俺も人間。
生理的にどうしても受け付けない相手は居る。
そんな時は婚約破棄する事は可能らしい。
茶乃木家次男の俺は女を抱けない。
俺がノンケだろうがゲイだろうが関係無く充てがわれるのは男で、そんなリスクに見合う条件が婚約者の変更だ。
今回選ばれた俺の婚約者はお爺様が選んだと聞いた。
それなら家柄や中身はまず問題無いだろう。
でも・・・少なからずちゃんと会って最終判断はしたかった。
「クリス、頼みがある。」
「何?」
「婚約者・橘 深月をここに連れて来てくれ。」
前に渡された婚約者の写真を手渡して頼むと、二つ返事でクリスは生徒会室を後にした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 353