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暫く雑談をしながら・・・って言っても俺は黙って座っていただけなんだけど。
琉聖と弟くんの遣り取りを聞いていると、さっき入って来た大きなドアが静かに開いた。
「済まない。待たせたね。」
そう言ってスーツ姿のお義父さんと、琉聖と良く似た人がダイニングに入って来た。
隣に座っていた琉聖が立ち上がったのを見て俺も立ち上がる。
さっき少しだけ解けた緊張がまたぶり返す。
「久し振りだね、深月くん。」
「お久し振りです。今日はお招きありがとうございます。」
頭を下げるとお義父さんがフッと笑ったのが感じられた。
「深月、兄の皇聖(こうせい)だ。」
顔を上げると琉聖と良く似た人が優しく微笑んだ。
「はじめまして、深月くん。兄の皇聖です。」
差し出された手を躊躇いながら握り返すとまた微笑まれた。
「それから・・・」
琉聖の声に視線を向けると、もう一人居たのか琉聖の視線がそちらを見る。
俺も連られてそちらに視線を送ると、見知った顔が僕を見ていた。
あっ、あの人は・・・
「この人は、由都。俺の大切な人です。」
皇聖さんが少し後ろに居た由都くんの腰を引き寄せる。
少し照れたようにはにかみながら微笑むと、由都くんは僕に会釈をした。
琉聖が言っていたお兄さんの『大切な人』って言葉が理解出来た。
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