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日常を為すべきだと、刹那
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「絶対に嫌です」
表情を変えることなく、淡々と答える一縷が逆に恐ろしい。元々あまり感情を激しく出すほうではなく、クールな感じだから普通なのかもしれないけど…
「そう言わずにやってくれよー、お前ら生徒会同士でたくさん接点あるんだろ。いい加減仲良くしてくれなきゃ担任としても困るんだよ」
「そんなこと言われても、困ります。大体、俺とこいつが組んで勝てると思いますか?思わないでしょう」
「思わないけど…ま、怖いもの見たさにギャラリーが沸くのは間違いないな」
泉先生の言葉に、一縷は「はあ…」と呆れたようにため息をついた。合わせようともしてこなかった目が、一瞬彼と合う。その瞳は氷のように冷たくて、「嫌われてるんだな」ということを再認識せざるおえない。
「という訳で桜川、阿部、住之江、頼んだからな」
……え?
一縷と優李も「え?」と拍子抜けした声を出す。
いやいや、駄目だろう。一縷と一緒に組むって、本気だったのか。冗談だと思ってたのに。
俺がよくても、一縷がいいという筈がない。
もしそんなことがあったなら、天変地異もいいところだ。
「…分かりました。いいですよ、絶対勝てないですけどね」
だからまさか、一縷がそんな言葉を発するだなんて思ってもみなかった。
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