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新緑の香りと澄み渡る青空
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「あんな真剣な顔した副会長、はじめて見たよなー」
「めっちゃ足速くなかった?思わず目を疑ったもん」
ーリレーが終了して。
息も絶え絶えにクラスメイトのいる場所まで戻ると、割れんばかりの喝采に迎えられた。
「桜川、最高!あんな足速いんなら最初っから言えよな」
「これでこのクラスが1位になったんだよ?感謝してもしきれないくらいだ」
「びっくりだよねえ~まさか俺が一位になっちゃうなんて」
信じられない。
上位に入ることだって絶対に無理だと思っていたのに、まさかこんな結果を残せるなんて。
クラスメイトと口々に話しながら人混みを抜けていく。
びしょびしょになってしまった体操着の替えを取りに行くために、一旦教室へ向かうことにしたのだ。
下駄箱で運動靴を脱ぎ上履きへと履き替えていると、ふと数人の喋り声が聞こえることに気が付く。
聞かまいとしても、耳に飛び込んでくる会話を無視することは不可能だった。
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