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「夢希?どうした?」
「………。」
「おい夢希、夢希!」
「え、なに?」
「なに、じゃねーよ。どうかしたのか?」
「……いや、なんでもない。」
「なんでもない反応じゃねぇだろそれ。」
「大丈夫。大丈夫…。」
「なぁ、夢希お前本当にどうした?」
「ゆき君…?」
突然背後から声がする。
その声は小学の頃に毎日聞いていた馴染んだ声。
僕の名前の呼び方もトーンもあの頃と全く変わらない。
「吉村さん?!お久しぶりです。」
「おーヒロ、久しぶりだな。」
「なんであなたがここに?」
「相変わらず敬語。」
僕の昔と変わらない態度に嫌味を込め発せられる。
「目上の方なので。」
「別にいいって言ってただろ。小学生が一丁前に敬語使ってて。変わらねーな。」
「あなたは随分変わりましたね。外見が特に。」
声も話し方も変わらないがあの頃と比べると見た目だけでは誰かわからない。
「人間、6年もあればすっかり変わるからな。」
「おい!俺を話に置いていくな。夢希、なんで、吉村さんを知ってる?」
「それは、、、」
「ゆき君が小学生の頃の先生だったんだよ。」
「あーそう言えば、若い頃は先生やってたって言ってましたねー。それにしてもすげー偶然だな。」
「う、うん。僕も緋絽から名前聞いた時びっくりしたよ。」
「名前覚えててくれたんだ。嬉しいな。そうだ、今から時間ある?良かったら思い出話でも語ろうよ。ヒロが良ければだが。」
「え、でも…」
僕は緋絽に目をやる。
「いいじゃねーか。語ってこい!」
「いや、、」
「じゃ決まりだね。流石にここで個人的な話はまずいから僕の家行こっか。ヒロ、ゆき君は僕が家に送ることで大丈夫?」
「はい、よろしくお願いします。」
「ちょっと、勝手に決めないでください!!」
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