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「だーかーらー」
町中で初対面の男に告白されて周りの目線に耐えきれなくなった僕は彼を引き連れて近くのカフェに入った。
「俺と付き合ってって言ってんの。日本語分かる?」
初めて会うのにこの態度はなんだ?
会って10分も経たないというのにこの生意気な男の正体は今やアイドル界で人気No.1を誇るグループPrecious(プレシャス)のリーダー笹木緋絽(ささきひろ)。
「聞いてる?」
「聞いてますけど、なんであなたみたいな人気アイドルが僕なんか?」
「あれ?俺のこと知ってたんだ、意外〜」
少し外に出るとあちこちにポスターやPVが流れていて知らない人の方が珍しいほどだ。知らない訳ないだろ。
「知ってますよ一応。顔くらいは。」
「お前、可愛い顔して失礼なこと言うよな。」
初対面にあんな態度のお前にだけは言われたくないよ!
「はぁ…。で、何で僕なんですか?別に知り合いって訳でもないのに。」
「まあ、話せば長くなるんだけど、俺がお前…あんたなんて名前?」
今更かよ!!
「夢希です。鈴木夢希(すずきゆき)。」
「あっそ。で、俺がお前を選んだワケはまあ単純に見るからにお前がアイドルに興味がなさそうだったから。」
自分から聞いておいて名前はスルーかよ。せめて、呼ぶくらいはしろよな。
「僕がアイドルに興味がなさそうだから?てか、何でそんなに付き合うことにこだわるんですか?」
「俺さ、同じグループの奴に『愛がない!』って言われたの。それで、かっとなっちまって『俺にだって愛くらいある!恋人いるし!!』って…」
「それで恋人探しですか。」
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