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目覚め
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「んっ…」
っ…頭が痛い。
「…眩しい。」
頭をおさえながら目を開けると眩しい程の光が目に差し込んだ。
光に慣れた頃周辺を見回すと白く綺麗な部屋の中に居た。
この余り好きではない匂い。
「病院。」
ここは病院だと分かった。
窓からは川が綺麗な碧に輝き、白く美しい鳥が飛んでいる。
山は青くして、花は然(も)えんと欲す。
そんな言葉が似合う風景が目に映し出された。
とても綺麗で心地が良い気持ちになれた。
そんな気持ちとは打って変わり私の頭は強く痛んだ。
「っ!」
何故、私が病院に居るのか。
何故、私が頭をこれ程も痛めているのか。
思い出す事は出来ないのだ。
何もわからない。
唯一わかる事は誰かが私を呼ぶ声。
『______碧花!』
私の名。
杜甫 碧花。(とほ へきか)
私の名を呼ぶのはきっと主人だ。
私が仕えていたはずの主人。
顔も名も思い出せない。
ただ、わかるのは私は主人のことを愛していた。
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