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二人の昔(智紀の謝罪ver.)
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それから、僕は夏希がどうしても忘れられなかった。
誕生日にくれたハンカチも
大切に制服の胸ポケットに入れてあるんだ。
今でも、まだ。
いつだったか、夏希はどうしてるかなって
ハンカチを握りしめながら廊下を歩いていた。
そうしたら、二人にぶつかってしまって……。
ハンカチは無くなって、すごく焦った。
ハンカチさえ持っていれば、
夏希の側にいれた証明になると思っていたんだろうね。
返ってきて、本当に…本当に安心した。
でもね、僕は気づいたんだ。
こんなの、自己満足でしかないって。
だから、ちょうど僕を好きだって言ってくれていた
渚くんを好きになったら忘れることにしたんだ。
結果はご存知の通り。
ただ、どうしても謝りたかった。
取り返しがつかないかもしれないけど、
謝りたかったんだ。
泣かせてばっかりでごめん。
怖い思いさせてごめん。
今はもう、湊くん居るし安心だね。
夏希の恋を応援するよ。
夏希が嫌なら、できるだけ会わないようにする。
ただ、渚くんとは別れたくない。
そこだけは譲れないから。
会ってしまうことはあると思う。
本当に、すみませんでした。
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