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このまま...2
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「らしいけど、平気?夏希。」
やばい。全く聞いてなかった。
「ごめん、なんだっけ?」
「もう、あんたは…!
退院して、学校通いながら通院するかって」
「あぁ、大丈夫。
湊いるし、もう飛び降りたりしない。」
母さんは、安心したような心配そうな
複雑そうな顔をして「そう。」と頷いた。
「なんだって?」
「夏希ー来たぞっ!」
湊と一緒にオレを待っていたのは
渚だった。
「学校、行くことにした。通院もするけど。」
湊も、母さんと同じようなふうに
「そっか。」と頷いた。
すると、渚が言いにくそうに
「そー、言えばさ…
学校でさ、湊と夏希がなんかあるんじゃって
噂になってんだけど、大丈夫?」
「あぁ、何かあっても俺が守る。」
湊が渚の目を真っ直ぐ見て宣言するから
かっこよくて、みとれていた。
「付き合ってんだ?」
渚の問いに視線だけで湊は答える。
「そっか、なんとも思わないけどさ
ほんと、おもしろいよね。」
渚の顔を見なければよかった。
遥希センパイの口癖の「ほんと、おもしろい」
それを言う時の
世界の全てを敵視するように見据える瞳
キッと上がった口角
オレが泣いてぐずりだすと
大体その顔をしていた。
遥希センパイの忘れるはずのないその顔。
その顔と同じ顔を渚がしていた。
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