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【好敵手③】
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『とりあえず、こんなもんかな?
残りは2棟とグラウンドなんだけど、
5限は1棟の古典室で古典の授業だから、先に戻ってて?
俺は榧嶺先生のとこ行かなきゃだから。
ごめんね。』
そう言って、俺は2棟の古典室へ急ぐ。
現に約束の時間は過ぎていて、
着いた時には、イライラモード全開の靖さんが座っていた。
『お、そくなって…ごめんなさい。
楪くんが、なかなか帰ってくれなくて…。
靖さん、怒ってる…よね?』
俺は嘘は付いていない。
事実、帰ってって言ったけど、嫌だと連呼され、
2~3分あの場でお話をしていた。
『へぇ、楪のせいにするんだ?
あらら、政くん、悪い子。
しかも、自ら男に隣の席を許すとか?
俺がいるのに?
そんな悪い子にはお仕置きしないとねえ。』
黒い笑みを浮かべてこちらへ寄ってくる。
『は、靖さん!
ここ、学校だよ?
今触れたりして、もし他の人に見つかったら、俺はいいとしても、
靖さん、ここから居なくならなきゃいけないかもしれないんだよ?
もしかしたら、教師免許剥奪になりかねないかも…。
それは絶対に嫌だよ。』
生徒と教師の恋愛も大問題だ。
だけど、それ以前に、俺達は男同士。
ましてや、伯父と甥の関係だ。
バレてしまったら、隠れて合わなければならない。
それだけは、絶対に嫌で。
それでも、どこかで触れて欲しいと願う自分がいる事も事実で。
『そのへんは大丈夫、安心して。
政くんは、侑夢の仕事知らないのかな。
侑夢は、教育委員会トップの権威の持ち主なんだ。
しかも、何故か知らないけど、政治に関わるもの、教育に関わるもの全てにおいて、侑夢に逆らえる者はいないんだよ。
総理大臣ですら、侑夢に逆らえないんだから。』
え、母さんが?
ありえない…なんで?
『だから、侑夢の兄で侑夢の大事な息子の恋人の俺は、侑夢の手で何とか生き残れるから。
ね、だから、触れられる。
それに、俺は誰かにバレるような、そんなヘマしないよ?』
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