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ソファで煙草を燻らせながら本を読む啓一の足元で雪の啓一の本を借り読んでいた。
元々の読書好きな雪は夢中になって耽っていった。
本を読み終え顔を上げる。
もう夕方か、と部屋を見渡した。
足元で食い入る様に本に集中する雪に意識を移した。
さらりとした髪を耳に掛け流し、俯く首筋が白く美味そうだ。
ほっそりとした綺麗な指がすっと紙を捲っていく。
こんなにも囚われていると感じる存在は雪が初めてだった。
啓一は13歳の頃、霧生組に拾われた。
温かい組織だった。
拾ってくれた恩は仕事で返そうとがむしゃらに働いた。
親父に目を掛けて貰い幹部へ昇進。
苦労しつつも人を纏めながら更に仕事に励んだ。
26歳を迎え若頭の襲名もそろそろかと噂される頃、雪の存在を知ってしまった。
当時写真で見た雪は今より幼く、か弱さが際立っていた。
美しさと儚さを携えた少年が次期組長の嫁だと親父から離され瞠目した。
そこから立花の家を調べた。
歴々の組長へ嫁ぐ男娼達。
見目麗しく、武力にも秀でている花嫁達。
霧生組現組長 霧生貴文も娶った一人だった。
7年前不慮の事故で亡くなった立花 秋都、彼も立花からやってきた花嫁だった。
本来は組長の本命を守るため、表舞台に立たせる為の影役だった。
そしてその身も楽しめる様、施された一族。
誂えられた花嫁、それが雪だった。
ざわざわと身体中の血が騒ぐようだった。
こんなにも惹かれるものがこの世にあったのかと思った。
親父には見せられたその場で雪が欲しいと訴えていた。
一目惚れだった。
しかし雪はまだ幼かった。
14歳を迎えたばかりの少年は娶るには早過ぎた。
語る親父の声は優しかった。
それから啓一は更にがむしゃらに働いた。
ただ認められようとする一心で、組の人間に心配される程に働き続けた。
約束は雪が16歳を迎える年。
それまでに次期組長として抱えるビジネスを軌道に乗せ、雪の旦那として認められる為に。
正式に襲名を受けた翌年、ようやく雪との顔合わせがあった。
写真より少し大人びた顔つきで薄らいだ笑みを浮かべ啓一を見つめる雪に心臓が跳ねた。
1年越しの会食は終始嬉しげな組長が囃し立てていた。
雪と二人きりになり緊張していた。
雪の整った顔を窺い見て、ほんの僅か違和感を感じた。
二人になった途端、先程まで作られていた筈の笑みがなくなっていた。
無表情に、しかしほんのりと頬を染めて。
必死に会話が途切れぬ様、雪が少しでもこちらに興味を持ってくれる様話している時に勘付いた。
熱の籠った視線に。
雪は嫁として啓一を意識していた。
既に旦那として決められた相手に好意を抱いていたのだ。
嫁入りしてからあの手この手できちんと口説こうとしていたというのに、その瞳は啓一を欲しがっていた。
「雪にね、一目惚れしたんだ。
俺のお嫁さんになってくれますか?」
興奮に熱を持つ頬を引き上げ必死にプロポーズした。
それこそ待っていればそのまま嫁いでくれるのだが言わずにはいられなかった。
「はい。
…不束者ですが、どうぞよろしくお願い致します。」
潤んだ瞳を細め雪が了承してくれた。
それから約束の日まで仕事の合間を見付けては立花の家まで足繁く通っていた。
笑顔が可愛らしい。
ほんのり染まる頬が愛おしい。
会う度会う度に新しい顔を見せてくれ一層捕えられていった。
ようやく雪と入籍した。
2年も待ち望んだ存在をやっと手にすることができた。
甘く香る身体を堪能し食らった。
こんなに幸せで大丈夫かな、俺。
不安を誤魔化すかの様に雪へ腕を伸ばした。
「ねぇ、雪。
キス、したくない?」
白く細い首筋に指を当て、つう、と鎖骨まで下る。
びくりと肩を震わす雪に笑みが零れた。
啓一が刻んだ血色の花弁を指先で辿ると雪の身体がひくんと弾んだ。
「んん、っ、、キス、したい、、です」
僅かに潤んだ瞳で見上げられると止まらなかった。
眼鏡を外し手を広げ雪を迎える。
引き寄せられるかのように雪は啓一へと抱き付いた。
隣へ腰掛けさせた雪の足を横に抱え唇を合わせる。
ぴたりと吸い付く様に甘く柔らかい唇を味わった。
ふにりとした唇に舌を這わせる。
甘い声が滲み始めた。
「ふぅ、んっ、、は、ぁ、」
吐息が漏れ互いに高まっていくのが手に取る様に分かった。
唇を離すと小さく声が上がり、まるで離したくないと言っているようで。
着物の袷に手を差し入れ肩から落とすと真白い肌に散った赤が雪の呼吸に合わせ舞っていた。
ピンク色の肉粒をそっと指で摘まむと雪の可愛らしい声がリビングに響いた。
「ぁん、っ、、ん、っ」
ふにふにとまだ柔らかいそこは円を描く様になぞると段々と芯を持ち始める。
ぷくりと勃起した乳首に誘われ口付けた。
「っぁあ、は、ぁっ、、」
胸元に擦り寄る啓一の頭を抱える雪の腕は快感に戦慄いた。
ひくんひくんと腰が跳ね上がり、ちらりと覗き見た雪の顔はいやらしく蕩け始めていた。
「もっと?」
舌先でちろりと舐め上げ雪に問う。
「あっ、、も、っと、、ください、っ」
こくこくと頭を振り蕩けた表情でもっとと強請る。
自分で仕向けた筈なのに効果は抜群のおねだりが返された。
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