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くそみたいな恋人
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「…ハル」
眞仲は俺のはだけた服を直して
何も聞かず優しく俺の頭を撫でた
「ごめ、俺、…ごめん」
その優しさに胸が苦しくなる
多分眞仲はこのごめんの意味も
全部分かってるんだ
「…うん…とりあえず俺ん家おいで…」
それでも眞仲は
やっぱり優しかった
ーーーーーーーーー
ーーーーー
「…ハル落ち着いた?」
「…うん…ありがとう眞仲…」
そういえば、と思い出す
眞仲の今日のあの言葉
初めて見た眞仲の
力の抜けたような弱々しい笑顔
それなのに眞仲は平気そうに
俺の心配をしてくれる
「…眞仲はいいやつだな」
無意識に言葉に出る
でも
「……そうでもないよ」
眞仲は切なそうに
それでも笑顔で言った
「…ねぇハル…お願い聞いてよ」
「…お願い?」
「そう…お願い」
「最後だからさ」と眞仲は俺の手を握る
「…眞仲…?」
最後ってどういう意味だよ、
そう聞く勇気が俺にはなぜか出なかった
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