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秋ちゃんは僕が考え事をしている間ずっと横にいて、小ちゃんの方をじーっと監視していた。
何がしたいのかな。
「…さっきからずっと小ちゃん見てるね…………?」
気になって声をかけてみる。
「……っ、え!?なにりっちゃん!それって、もっと僕を見ててほしい……みたいな!?なに!?ヤキモチなの!?何それ可愛い!!!!もうりっちゃんは~!」
何ですか、その盛大な勘違いは。
周りの僕に対する刺すような視線が凄く気になるのに(とっても嫌な意味で)、そんな中なんにも気にせずに抱きついてくる。
あぁ、またどんどん僕が恨まれていく……。
「いや、ちが……」
「あ!もう次の授業始まるね~!戻らなきゃ!ねえりっちゃん、今日も3人で帰ろうね?」
強烈な圧になかなか勝つことが出来なくて声を出さずにいると、「ね?」と更に圧がかかってきた。
「……うん」
僕が流されるように頷くと、満足そうに席へと戻っていく。
「……秋ちゃんて、腹黒いのかな…」
独り言増えたなぁ、とココ最近思う。
前は話すことすらも嫌で、自分が汚らわしくて。
なのにどうして?ここに来てもその気持ちは変わっていないのに。
僕の中で何か狂い始めた気がする。
いい方向なのか、悪い方向なのかもわからない。
まるで迷路みたいな。
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