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離れずに傍にいて【勝生勇利】
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ねぇ、ヴィクトル。
僕らの本当の出会いはバンケットかもしれない。でもね僕の元に貴方が舞い降りてきた決定打はこの曲だとおもんだ。
僕らのはじまり。
終わってしまったならまたはじめればいいんだよ。
この曲を滑る貴方をみたとき何故か助けたいって思ってた。何故なんだろうってずっと考えていた。
それはね、貴方とすごすうちにその答えは自ずと見えてきたんだ。
スケートの神様ヴィクトルはただの人間。
貴方は自分を見失っていたんだね。
ただ楽しくて始めたスケート。貴方は純粋に人々を驚かせるのが好きだったはずなんだ。
それなのにうまくなって入賞するようになって増えた貴方を囲う僕を含めた人達は、期待以上に貴方に自分達の理想をおしつけた。
貴方はもがいていたんだね。
貴方は周囲の期待を裏切れなかった。神様という地位から降りれずにいた。全てを手放したときヴィクトル・ニキフォロフに生きる価値が無くなってしまうのではないか、誰も自分に見向きもしなくなるのではないか。
そう悩んでいるようにおもえたんだ。
ヴィクトル…もし貴方が全てを手放したとして僕的には氷上から降りてしまうのはやはり残念だけれどそれでも僕は、貴方のことを手離しはしない。離れずにそばにいる。
今、僕が貴方を助けにいく。
もう悩まなくていい。ヴィクトルの好きなようにしていいんだ。
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