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おもい【勝生勇利】
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「そのあとだよね?結局そのまま引きずっててチェルスティーノからは大会を諦めろっていわれたんだ。全日本のときからね。それでも僕は諦めなかった。メンタル最悪だったけど、ヴィクトルがリンクで会おうって言ったから…それだけが僕の唯一希望だった。」
あの時のことをおもいだすのはとても苦しい。辛かった。狂ったかのように…いや狂って練習する僕に声をかける人間は次第に居なくなっていって、しまいにはピチット君もチェルスティーノも僕に話しかけてこなくなった。
あの時、ピチット君がずっとなにかをこらえるような顔をしていたのを僕は知っていた。僕は見ていないふりをして壁をつくっていた。
踏み要らないでほしかった。憐れむようなそんな目で僕はみてほしくなかったのだ。
その時の僕にはヴィクトルのあの言葉だけが希望だった。
でも、叶ったそれは自分の予想とはずれていて落胆した。
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