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ビュンッ
『うわっ』
笛が鳴った瞬間に攻撃を始めたルイさん。
咄嗟に避けたけど、当たったら俺なんかひとっ飛びだっただろう。
他の人と音が違う。
当たらなくてよかった。
安心する間もなく次の攻撃が来る。
ッはやい。
いくら避けても拳は俺を追いかけるし、蹴りは俺の急所を的確に狙ってくる。
ビュンッ
スッ
ーーでも、見える。
ルイさんの攻撃はワンパターン、単純だ。ただ、力で押し込んでるだけ。
次の攻撃なんて目を瞑ってでも読める。…それはちょっと盛ったけど。
俺みたいなひ弱そうな男に指一本も触れることが出来ない。
プライドが大きいのか、ルイさんは段々とイライラしてきている。
その証拠に、最初の方の手加減が今はもうない。
うーん、避けるのはもう飽きた。
攻撃がワンパターンだから、機械と戦ってるみたいじゃんね。
「クソッ!」
思いっきり力んだその腕を掴み、
ーー投げる。
俺の得意技、一本背負い。
ゴンッ
鈍い音と共にルイさんが地面に叩きつけられた。
自分がつけた勢いが全部自分に返ってくるのと同じことだ。
馬乗りし、掴んだままの腕を後ろで捻りあげる。
「うッ…!」
小さな悲鳴が聞こえて、
同時に笛が鳴った。
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