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執事とご主人様
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「…………タイチ。こんな俺だけど、これからも隣にいてくれるかな………?」
ご主人様の綺麗な青い目がこちらを真っ直ぐと見つめる。
アラン様はこの半年の間で重いものを抱えている。
不治の病、残りの寿命
どれも俺には抱え切れそうに無いものなのに、アラン様「生きてやろう」と思ったと仰った。
ご主人様は強い方だ。
こうやって俺に、自分のことを話して下さった。
信頼してる。むしろ感謝してるとまで仰って下さった。
「………アラン様。私は執事としてまだまだ未熟者です……でも……アラン様の抱えているものを少しでも抱えさせて頂けませんか?」
アラン様は目を見開く。
「私はどんな時でもアラン様を守り、支えていきます」
それが執事として、そして風見太一としての幸せだ。
「………本当にいいの……?面倒くさいよ……?」
「面倒臭いなんて有り得ません。アラン様の隣で過ごせるだけで私は幸せでございます」
アラン様はポロポロと涙を流し始めた。
「………っ………あ、りがと………ありがとう……」
「はい………アラン様。これからもよろしくお願い致します」
アラン様は顔を見せようとしないように俺に抱きついて下さる。
アラン様の体温が伝わってくる様な気がした。
「………タイチ」
「……はい」
「俺たち恋人になろ?」
「こっ、恋人?!」
しーっと指を立てられ、声量をできる限り小さくする。
「……私は執事という立場ですし……まずこんなことが許されるかどうか……」
絶対許されない。
使用人同士の交際や結婚は聞いたことあるけれど、ご主人様と使用人の場合は聞いたことがない。
「………俺が許す」
「……はは……」
例え、交際したことが周りに知られても
ご主人様をお守りするためなら耐えることが出来るはず。
「………どうする?」
「…お願い致します」
「うん、よろしくね。タイチ」
アラン様は幸せそうに微笑んだ。
「俺がタイチにたっくさん愛をあげる」
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