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突然の来訪者
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「あー……終わった……」
「お疲れ様です」
小テーブルにティーセットを運ぶ。
アラン様は顔を輝かせながらこちらへ駆け寄ってきた。
さっきまで疲れきっていた顔をしていたことが嘘のようだ。
「俺、タイチがいれてくれる紅茶大好き」
「……ありがとうございます」
ふふ、とアラン様は微笑む。
ここに来てから練習してて良かった…
「タイチ、夕食が終わったら此処においで?」
「……!」
そっと手を重ねて妖艶に微笑む。
「…ね?」
「……はい」
「幸いにもシュウはいないし。気にしなくてもいい」
「…かしこまりました」
アラン様の唇にキスを落とすと、頬を赤く染めていた。
「…失礼します、アラン様」
「あはは、お風呂入ってきたの?こっちの使えば良かったのに」
アラン様ももう入浴を終えたらしくバスローブ姿だった。
「タイチ」
アラン様が両手を広げて微笑む。
それに応えるように優しく抱きしめてからヒョイっと抱き上げた。
「ちゃんと食べていらっしゃいますか?軽すぎです」
「食べてるよ?タイチが来てから食欲凄いもん」
ぎゅーっと抱きつかれて、アラン様の体温が伝わる。
「それより俺とこういうことするときは敬語じゃなくていいよ。それにアランって読んで」
「……はい、アラン」
うふふ、と声が聞こえる。
耳に、頬に、首筋に痕を残すようにキスを落とす。
その度にアラン様はくすぐったそうに身体を捩った。
「タイチ、ここにもキスして?」
唇を指で抑える。
「仰せのままに」
ベッドに優しく押し倒してお互いの体温を感じながら、ゆっくりと抱いた。
アラン様の甘い喘ぎ声が耳に入って離れなかった。
その時だった。
「……帰ってきたぞ!アラン!……………ってあれ?」
「?!」
ノックもせずにドアを開けて立っている男。
「あ、あに、兄上っ……?!」
「………?!」
終わった。
見られてしまった。
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