アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
始動 12 (ゼロside)
-
「……ふぅ、まァ、悪くはなかったぜ? けど、ぜんぜん足ンねェ。アンタも熱いままだし、このままもーちょい、つき合えよ……」
再び揺れ始めた腰をつかみ上げ、苛立ちの中でベッドに押し倒すと、乱暴に腰を使った。
この屈辱を拭い去るためにはもはや壊してやるほか道はないとばかりに、腸を突き破る勢いで突き上げてもみたが、上がるのはひたすら甘い吐息ばかりで。
ほんのわずかな角度や内壁の締めつけで、完全にコントロールされている。
まるで仕方のないヤツだとあやされてでもいるようで、怒りと屈辱に眼裏が焼けた。
「…………ンな苦しそうに抱くな」
首筋に甘えるように腕が絡んできたかと思えば、毒のように甘い声がささやいた。
「よくねェ……? オレはスゲェ、カンジるぜ……?」
ブワッと全身に熱いんだか冷たいんだかわからない震えが走り、訳のわからない熱風が吹き抜ける。
「デケェし、熱いし、カリんトコが張ってて、ン……、スゲェ好みのカタチだ……」
汗に濡れた褐色の肌が艶めき、えも言われぬ色香が漂い、意識が甘く果てしなくかすんでいく。
「……なァ、ゼロ、アンタは……?」
目が合って、いらずらっぽく微笑まれた瞬間、こんなデカイ男が不意にたまらなく愛らしく思えて、自分はどうかしてしまったのではないかと首を振った。
「……まァいい。認めなくても、中にいるアンタはこんなにも熱い……」
温もりを移すことに意味などないと思ってきたのに、龍之介があまりにやさしくかき抱くから。
すべて出し尽くして眠れ……、悪魔のように甘い声に導かれ、自分がこの場にいる意味さえおぼろげになり……。
やがて完全に意識が途切れた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
29 / 34