アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
わんっ!
――びくっ!
学校も休日で暇だし、冷蔵庫に何もなかったから買い出しに行っていた帰り。
誰もいない静かな道を歩いていたら、突然そんな鳴き声が聞こえて驚きで体を一瞬震わせた。
周囲を見渡してみると、そこには一匹の子犬。
俺をじーっと見て尻尾を振るそいつを俺もしばらくの間見つめていたが、もう一度そいつが鳴いたことで我に返り、足を踏み出し通り過ぎることにした。
………。
数歩進んで立ち止まる。
後ろをちらりと見てみると、俺と同じように止まって座り、尻尾をぶんぶん振るそいつ。
「………」
また少し歩いてから振り返ってみると、やっぱりとてとてと俺の後ろをついてきていて……。
くぅん。
………。
……………。
ダメだ…っ!
そう何度も頭を振って自分に言い聞かせようとするが…。
そいつがそんな俺を見て何?というように首を傾げるのを見てしまって…。
「………っ」
気付けばそいつを優しく抱き上げてしまっていた。
……負けた…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 31