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「なぁ、それ何だ?」
いい匂いに誘われて厨房にまで足を運んでみると、そこには泡立て器とボールを持ったシィナが一人でレシピを見ながら何やら考え込んでいた。
集中していたのか、声を掛けられてやっと俺に気付いたらしく顔を上げる。
「ん?なんだ、秋斗か」
カシャカシャと生クリームを立てているシィナをもう一度見てから近付いて覗き込んでみると、それはケーキのレシピのようで…。
「ケーキ?」
「あぁ。ケーキだな」
隣を見てみると、ちゃんとスポンジも作られてあって、さっきの匂いはこれを焼いてた匂いだったんだなと理解した。
でも…。
「なんでケーキなんか作ってるんだ?今日誰か誕生日だったか?」
うーんと考えてみても、思い当たらない。
……というか俺、理緒以外の奴らの誕生日知らないわ。
なんてそんなことを考えていたら、シィナがいや…、と首を振って目線だけをこっちに向けてきた。
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