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尻尾をぶんぶん振ってシィナの服をギュッと握りながらシャノンが何何?と聞いてくる。
「シャ、シャノン…っ、それ止め…っ」
がくがくと揺さぶられているシィナは、生クリームを机の上の氷が入っているもう一つのボールの中に置いて。
「ねぇーシィナっそれ、「こら、シャノン。シィナさんの邪魔しちゃダメだとあれほど言ったのに…」
「う…っ。ナ、ナギ…」
シャノンの声を遮って突然現れたナギに、シャノンは小さな体をビクッと震わせて俺の後ろに隠れた。
でもそんな抵抗もナギの前では通用するはずもなく。
「いやだぁっ!秋斗っ、助け…っ!「シィナさん、邪魔してしまってすみません。後でシャノンにはきつーく言っておきますから。ケーキ、美味しいの作れるといいですね」
「い、や、だあぁぁあっっ」
颯爽とナギは俺の後ろにいたシャノンの首根っこを掴んで連れて行ってしまった。
シャノンの悲鳴が遠くなっていくのを聞きながら、さっきのシャノンを見つけた時のナギが嬉しそうに黒い笑みを浮かべていたのを思い出す。
前に理緒がナギの方が自分よりも魔王…それも大魔王に向いてる、とか言ってたけど…。
そうかもしれない、ナギにだけは逆らわないでおこう、とあの笑みを思い出しながら俺は肝に銘じておいた。
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