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そんな俺の様子を見て、ウルハが楽しそうに目を細めて知佳君を見遣る。
「へェー、あんた面白いな。何で俺が死神だって分かった?」
「…勘、かな」
…勘でそんなことが分かるものなんだろうか?
……分かるはずない。
「知佳君、君どこまで知ってるの…?」
そう恐る恐るといった風に聞いた言葉に、知佳君は。
「……全部」
と椅子に座って、いつもは掛けていない眼鏡を外しながら、ウルハが視線で飲めと言ったのが伝わったのかこくんと頷いてから前に置いてあったコーヒーに口をつけた。
俺たちの視線を受ける中、そのコーヒーに砂糖を二つ入れながらゆっくりと口を開く。
「全部、知ってる。イズがどこで…何をしてるのかも、アキのことも、…ミヤや先生たちのことも、全部」
「…どうして?」
それに知佳君は両手で持ったコーヒーをごくんと喉に落として。
「…僕も、行ったことあるから」
また砂糖を二つ入れながら、俺の疑問に答えてくれた。
…一体砂糖何個入れる気なんだろう。
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