アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
5
-
「リオ…」
その声に目を開ける。
「レイ?」
隣にはいつの間にかレイが座っていて…。
少し悲しみに沈んだような表情を浮かべながら、みんなに聞こえないくらいの小さな声を向ける。
「あのね…、あの子は…ダメだよ」
「え…?」
「あの子は…ね、リオにとっては…「りおーっ、何してるの?」
元気いっぱいな声を上げて俺たちに近づいてくるミズキにレイは口を閉ざし、顔を俯かせた。
――俺にとって…何なんだ…?
意味深な言葉は、でもそれ以上紡がれることはなく…。
「やっぱり何でもないー。リオ、今日は夜来るのー?」
もう一度見たレイはすぐに笑顔に戻っていて、先ほどのことなど何もなかったかのように、…何も聞くなというように話題を変えてきた。
「…ちょっとは顔出そうかなとは思ってる」
「よかった!じゃあ僕理事長に呼ばれてたから先に戻ってるね!また夜にねー!」
颯爽と去って長い髪を揺らすその後ろ姿を見ながらも首を傾げる。
レイ…、何が言いたかったんだ…?
「ねぇねぇ、何の話してたんだ?」
「さぁ…。何の話…だろうな…?」
「??」
その俺の言葉に疑問符がミズキの頭の上に並べられる。
そんな俺たちの方に、何故か見兼ねたように秋斗がため息をつきながらやって来た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
65 / 100