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「ミズ…キ…?」
その笑みは夜の闇に美しいまでに妖艶で、
俺を覗き込んでくる目は、まるで獲物を見つけた喜びが覗くように黒い光が宿っていた。
これは…。
まだ短い時間しか一緒にいないけど、こんなの違う。
ミズキは、こんな風に笑わない。
こんな歪んだ笑顔なんて、浮かべない。
「ミズキじゃ…ないのか…?」
静かに口にしたそれに“ミズキ”はふっと笑い、愛おしげに俺の輪郭をなぞるように頬を撫でて、息がかかる程近くに顔を寄せてきた。
「やはり、綺麗だ…」
俺の目にそっと触れながら呟く言葉は驚くほど心酔に濡れている。
逸らさせないとでもいうようにじっと俺の目を見つめてくる銀と青の目に、俺もまた逸らすことのないまま見返して
そのことに満足したらしい“ミズキ”は歓喜に目を細めて口を開く。
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