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更新が遅くなってしまい誠に申し訳ございません!!
話を忘れてしまった方も多くいると思うので最初から見ることをオススメします
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棒倒しが無事(?)に終わった俺は今、無性に腹がたっている。
なぜかって?
「おい、誠、ぼーっとすんなよ」
俺の顔の前で手を振るユキさん。
目を合わせれば緩く口元に笑みを浮かべている。
ユキさん。
あなたはなんでそんなに、無防備なんですか。
さっきやられたことをもう忘れたの?
あんなに涙目になって、人混みの中で。
ユキさんを怖い目に合わせたあの痴漢男が脳裏に浮かんできては消えない。
顔は覚えていないが。
全学年合同だから学年も知らないし。
ふつふつと込み上げてくる怒りを抑えようと、ため息をついた。
隣にいるユキさんは、「俺もう次の競技でなきゃ」と入場門へと走って行ったかと思えば、
くるっと向きを変え俺のほうへと走ってくる。
『????』
どうたんだろう。
と思っていたら、
ユキさんは俺の耳元に自分の口を近づけ、小さい声で言った。
「さっきは、ありがとう。お前がきてくれてよかった」
俺の耳から顔を離したユキさんは
俺の顔を見ると少し恥ずかしそうに微笑んで、また走っていった。
『っ、、反則だろ』
どんどん遠くなっていく小さい背中を見つめる。
気を緩めれば俺も、
さっきのやつみたいにユキさんを犯してしまいそうになるなんて
この先言える日はきっとこないだろう。
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