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運命の契りを
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腕をつかんで引き戻す。
代わりに俺が死んでもかまわなかった。
今まで隠して生きてきた、その眼がシュゥウと音を立てて変化する。
散々忌んできた。忌まれてきた。化け物だと言われてきた。よっぽど潰してやろうかと思った。・・・だけど。
「ああ、綺麗だ。」
貴方がそういうなら、これも悪くないかな、なんて。
「化け物だ!!!!一緒に殺してしまえええええ!!!」
村人の声が耳を劈く(つんざく)。
その瞬間。
「ぐるぁあああああああああ!!!!」
咆哮が響き渡る。
『鬼』だなんて思わない、思えない。
角が生えて瞳は真紅に染まる。
とても美しくて神々しかった。
「・・・なにが鬼だ馬鹿野郎。化け物一匹のためにこんなになる鬼がどこにいるよ。」
鬼になった童に櫓の上に引き戻された。
「俺の名前は佐助。アンタの名前は?」
「ーそう。いい名だね。」
運命の因果を断ち切って。
永遠の契りを果たそうか。
「アンタが好きだ、―――」
これからはずっと一緒に。
『あなたが大好き。』
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