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嘘つき
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だけど。
「好きでッ・・・!好きでッ・・・!堪らなかった・・・!」
佐助から離れて、武田からも離れて。
城がどうとか、そうなる前に戻るつもりだった。
だけど、気持ちは冷めるどころか
諦めることも出来ずに
「ただひたすらに好きで・・・!」
いつもよりも泣いて過ごした。
泣き続けて涙も枯れ始めたころ、生きることに苦痛を覚え始めた。
「任された国も護れずに。お館様との約束も守れずに。俺は朽ちて逝こうとした。」
そんな時だ。
「佐助が俺を探していると聞いたのは。」
もし見つかったら、切腹ものだ。
そうして死ねるのなら。そう思っていた。
でも、そうすれば佐助に会ってしまう。
「俺は・・・逃げた。」
そうして幾日も過ごしてきた。
だけど、そう逃げ続けることもできないと気付いた俺は
戦場の近くをうろついた。
「そうすれば、いずれ殺されると思ったのだ。」
案の定、その時は来た。
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