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蝶散
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「・・・ずるいよ、旦那。いつもは破廉恥って言って赤面してあたふたするクセに。」
ツゥ。
涙が頬を伝う。
「自分だけ・・・言って・・・逝かない、でよ。」
フワリ。
目の前を蝶が舞う。
「・・・あの日以来だ。」
佐助はその蝶に、導かれるように歩き出す。
もう少しで触れれる距離に達したその瞬間―
「・・・。」
佐助は、ゆっくりと広がる己の鮮血に身をうずめながらゆっくりと笑んだ。
もう、離れないから。
―旦那―
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