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「俺、本気だから。」
何なの、コイツ。
頭可笑しいとしか思えなくなってきた。
だってそうだろ?
この目の前に座る綺麗な男は、この高校で一番の美男子なんだから。
学校中の女の子はみんなコイツの事がきっと好きに違いない。
年中告白されまくって、多い日なんか最高6人に告白されたって記録の持ち主なんだから。
1度で良いから遊びに行きたい、あわよくば抱いて貰いたいと思っている女の子は大多数居るはず。
誰が呼んだかは知らないけど、コイツのあだ名は『モテ王子』。
その学校一のモテ男がだ。
何で普通の、あまり目立たない俺なんかを好きになるんだ?
どう考えたってからかわれてるとしか思わないだろう。
俺からすれば、何故か地味目の俺と仲良くしてくれてる事だけでも充分不思議なんだけど。
なのに・・・なんだ。
「勉強しないなら帰る。」
そう言って席を立った俺の腕をモテ王子が掴む。
「何処に行く?綾(りょう)。」
形の良い唇が俺の名前を紡ぐ。
その声は少し低くて何処か甘い。
女の子達が前に言っていた。
「大翔(ひろと)に耳元で囁かれたら腰砕けちゃ~う。」
って。
その位女の子受けの良い声がもう一度俺を呼ぶ。
「綾。」
涼し気な瞳が俺を離さないと物語っていて俺は動けないでいた。
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