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昔の記憶
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鬼嶋春樹はおれが小学4年のころに隣に引っ越してきた。
それから中学1年のころに、また引っ越して行っちゃったけど。
あの頃はずっと一緒に遊んでいたし、多分1番仲が良かったと思っている。
よく笑うし気配り上手。協調性のないおれを嫌わないでいてくれて…唯一の友達と呼んでもいいレベルで
とても良い子だったのだ。
………なのに!!!!
「なーなーあやは何をそんなに怒ってんの?ずっと眉間にしわ寄ってるよ?」
「………」
今ではその面影は無く、気配りができるどころか公衆の面前で変なことをしてきた。
もう信じられない。
おれはこいつを無視することに決め、黙々と本を読み続けていた。
「なぁあや〜、せっかく再開したんだし話そうよぅ。あやは俺と会えて嬉しくねぇの?」
「………」
「……黙ってっと悪戯しちゃうぞ」
「……」
「あーやぁ」
あーーーもううるっさいな!
ていうかなんで隣の席に座ってるんだ!!山田くんはどうした! …あ、春樹の席と変わってる。なんでだちくしょう。
ぐるぐると脳内ツッコミをしていると、いきなり右手が握られた。
「なっ…に」
さっきの校門のことを思い出し、条件反射で体がこわばる。
すると長い指先がおれの指と絡んできて、挑発的にくすぐってきた。なんだか変な汗が出てしまう。
バッと手を引くと、すぐにまた掴まれてしまい、ぐっと顔を耳元に寄せられた。
「あんま無視されっと……興奮するんだけど……」
「は!?なに言ってんだよ…っ」
興奮?おれに無視されて興奮するって…どうゆうことだよ!?
やばい、頭がまわらなくなってきた。
「てかここ教室ってこと分かってる?みんなに見られてんだけど」
「そんなん知ってるに決まってるじゃん!別に気にしないし、こんなんスキンシップの延長だろ」
「スキンシップ……?」
男同士ってそうゆうもん…なのか?
あんまり人と関わってきてないから慣れない……
もともと人と馴れ合うのが苦手なのだ。
性格がひん曲がってるからか、昔から友達は居なかったし、おれに話しかけてくるのは春樹ぐらいだったっけ。
なるべく1人で過ごすつもりだったけど、そうもいきそうにないなぁ……
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