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エイプリルフール キヨヒラ
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「ヒラ、ちょっと」
「 何ー?」
「何じゃねぇよ。分かってるくせに」
「バレたぁ?」
妖艶に微笑む君。いつも魅せられてしまう。
「今日もヤる?」
「もちろんそのつもりだけど?」
「ふふ、キヨのエッチ」
「お前人のこと言えんのかよ?」
「もー、うるさいなぁー。キヨは黙って僕を気持ちよくさせてればいーの」
「はいはい、仰せのままに」
この関係は1年くらい前から。
いわゆるセフレってやつ。まぁ、俺もヒラも気持ちいいから全然いいんだけど。ってかよかったんだけど…
最近そういう訳にも行かなくなってきてさぁ…やっぱこんな関係ずるずる続けてたら恋心も芽生えちゃうわけよ。俺の一方的な片思いってやつ。
ヒラは多分俺のことただのセフレとしか思ってない。こんな悲しいことある?セックスはして体は繋がったのに心は繋がってない。って、俺は詩人か。
そんなこと言って今日もヒラとヤるんだけどね。
「っん…あっ/////キヨぉもっとシて/////気持ちよくしてぇ/////」
「ヒラ…エロすぎ/////」
「んっ、は/////キヨ僕もうイ…く/////イっちゃ…/////」
ヤるまではいいけど、ヤった後の雰囲気が気まずいよね。ヒラはもうスッキリしてるから清々しいかもしんないけど俺はね…モヤモヤしちゃうわ。
「はー、気持ちよかった。今日もありがとう、キヨ」
「…どういたしまして」
「何?どしたの?機嫌悪くない?」
「…悪くない」
「はい、嘘ー。絶対嘘! 何かあったの?話くらいなら聞くけど」
「まぁ、何かあったのは認める。でも、話はしない」
「えー、何でー。ケチー」
「それはプライバシーのあれだろ」
「あれって何w別にいいけどw」
どうせ言っても分かんないだろ。お前に俺の気持ちは分からない。
分かって貰ってこの関係が終わるのも何か嫌だしな。
「ねえ、次いつヤる?」
「あー…いつでも」
「じゃあ明日?」
「明日はやばいだろ。腰痛めるぞ」
「キヨ優しーね。惚れちゃいそう」
「……そうかよ」
「うん、そうだよ。だからさ、付き合ってみない?」
「えっ、ちょヒラ何言って…」
「僕キヨと付き合ってみたいなぁ…」
ヒラはさっきまでヤっていたにも関わらず、寝そべっていた体制からするりと俺の横まで来るとそっとキスをした。
いつものヒラからは考えられないくらい優しいキス。
「…ダメ?」
「それ…は」
願ったり叶ったりだ。何故か緊張して声が出ない。張り付いてるみたいだ。
「っふふ…あはは!もー、キヨー!そんな深刻そうな顔しなくていいってば!今日は何日?」
「え、あ、4月1日…」
「じゃーん!エイプリルフールだよー!びっくりした?」
「びっくりした…なるほどな…」
してやられた。
所詮ヒラにとってはおもちゃだったってわけか。なら俺も便乗してやり返してもいいよな?
「エイプリルフールかぁ…俺はエイプリルフール関係なくヒラとお付き合いしたいって思ってるんだけど?」
「騙されないよ!どうせエイプリルフールでしょ?」
「いや?違うけど?」
「嘘だぁ…」
「ヒラは俺と付き合いたくないんだ?どう?」
「え…ぼ、僕は…えっと…」
「なーんてな!自分が先にやったくせに騙されてやんの、だっせー!」
「なっ…!やっぱり騙してたんだ!しょうがないでしょ、キヨ本当に告白してるみたいだったんだもん!演技派め!」
「騙される方が悪いな。ばーか、ばーか」
「あー!もう!知らない!今日はもう帰る!ばいばい!」
「はー…こんな形でしか告白出来ないとか俺だっさ…」
――――――――――――――――――――――――
「もう、キヨったら本当に信じらんない!…僕がどんな気持ちかも知らないでさ…」
どうせキヨは僕のこと都合のいいセフレとしか思ってないんだろうけど?あー、恥ずかし…
――――――――――――――――――――――――
「「いつかちゃんと告白出来たらいいなぁ…」」
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