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May Day!!May Day!!
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異変は近いうちに起こるとは思っていたけど、こんなに早く起こるとは思わなかった。
狭い廊下を駆け抜けながら僕は歯ぎしりをした。遠くで窓ガラスが割れた。
今日、リョウヤは地方のチームを集めた会議があるらしく朝早くから姿を見掛けない。
だからこの不測の事態に舵をとれる人間がいないのだ。
いつも通り暇を持て余していたら、突然玄関口あたりからひどい爆音が聞こえてソファから転げ落ちた。
「なっなに?爆竹?」
いたずらに爆竹でも投げ込まれたのかと思ったが、どんどん連発する耳に堪えない騒音に、ただ事ではないと何となく察する。
ここはヤンキーのたまり場なのだからこういう抗争があるのは理解していたが、それに巻き込まれるとなると話は別だ。
「まずいまずい…!もう!こういう時に限ってリョウヤいないんだから!役立たず!」
とリョウヤの悪口をまきちらしながらとりあえずその場所を離れる。
一か所にとどまっていたら余計に危険だと判断したからだ。
今になって思えばそっちのほうがよかったのかもしれない。
「だれか!だれかいないの!?」
混乱に包まれたアジト内をむちゃくちゃに走り回る。
もし仲間以外と遭遇すると結構やばいかもしれないが、とにかく走り続けた。
そして、曲がり角に差し掛かったころ、急に曲がってきた影と思いっきり激突した。
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