アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
まさにrabbitのごとし
-
コウスケと離れた僕は運よく誰にも見つかることなくとある部屋の中に侵入を果たすことができた。
とりあえずいわれた通り身を隠す場所はないかと視線をさまよわせる。どうやら誰かの部屋んに入ってしまったらしく簡素なベッドとクローゼットしか家具は見当たらない。
迷わずクローゼットの中に飛び込んだ。ベッドなどに隠れては一瞬で見つかってしまうと混乱を極めた頭脳でもわかった。扉を閉めて完全な閉鎖空間に僕はおさまる。
ふぅっと息をつき楽な体制を探していると突然地面が揺れた。
慌てて息を殺して動きを止めるが地震のように微弱な揺れが僕を襲う。
そこで僕はふと気付いた。
「…ゆれてるのは、僕?」
呟いてみるとその言葉が現実のものだと思い知る。掌を見てみると微妙に痙攣していた。まさか、この鬼をも恐れない僕が震えてるなんて信じないぞ。
自分の本能が怖がっていると自覚すると一気に重くなった。心が。
もしばれたらどうしよう絶対男だってばれるばれたらただじゃすまないだろう腕折られるかもやだやだやだ怖い怖い怖いよ
「助けてよ…いつも僕のこと助けるって言ってたくせに!」
肝心な時にだれも救いの手を差し伸べてくれない現実に涙が浮かんできた。孤独感と恐怖で気が触れそうになった瞬間、
携帯電話が震えた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
30 / 60