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刺激的起床
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夢を見た。
意味も時間系列も何もかもがごちゃごちゃしたものだったような気がする。夢の内容など逐一覚えていると許容範囲が狭い僕の脳みそはすぐパンクしてしまうだろう。
ぼやけていた輪郭が徐々に戻る様を見つめた。
意識が浮上するとともに腹部の圧迫感に意識がいく。
ペットの猫がお腹に乗りあがって眠ることがあったので、振り払うように腕を振った。
しかし宙を切った自分の腕を寝ぼけ眼で見つめる。猫じゃない。ならなんだろう。病気かな?
寝起き特有の物騒な予想をあっさり考えつつ、寝返りを打とうと体を横に向けようとしたがそれすらもかなわない。金縛りにあったのかと背筋を寒くするけど、足は動く。
動かないのは腰回りだけ。
すると背中の体温に疑問を持つ。恐る恐る下を向くと、腰に巻きついている二本の腕。
抱きついている人物を確認するまでもなかった。僕は奇声を発しながらベッドから転がり落ちる。
背中から落ちるように転がったので、必然的にセクハラしている張本人に落下ダメージが蓄積された。
呻くような声と共に解放され、慌ててシャツを整えながら頭をさすっている男を見下ろした。
「僕のベッドでなにしてるんだよ!気持悪いにも程があるんだけど?」
「出来心」
冷たいコンクリートに顔をくっつけるリョウヤは、まだどこか眠気が抜けない情けない表情をしている。それが癪にさわる。
「男のベッドに忍び込む趣味でもあんの?変態すぎて笑えないけど?」
嫌味たっぷりに皮肉を吐き捨てるが、リョウヤは揺らぐことなく言い返した。
「男のベッドに忍び込む趣味はない」
「だよね!ならもう僕の」
「でもお前のベッドに忍び込む趣味なら大歓迎」
「うぎゃあああ鳥肌たったああああコウスケええええ」
それ以上リョウヤの言葉を聞くことは耐えられず、僕は足音を荒く立てながら部屋を飛び出した。
「………コウスケに頼るな」
後ろからぶつぶつ文句らしき声が聞こえたが、何を言っているのか分からなかったので、とりあえずコウスケの広い背中にタックルした。
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