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幽か
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なにかしらの寒気を感じ、俺は起き上がった。口内が渇き、喉が痛い。
少し古い我が家の階段を軋ませて下へと向かう。
「鋼慈(コウジ)?」
玄関の扉の向こうからよく知る人物の声が聞こえた。急いで扉を開けるとやはり自分の頭の中にうかんでいた人物が立っている。
ほっそりとした首筋に月の光に透けてしまいそうなほどの色素の薄い髪。そして女とみまごうような顔付き。
「 美月」
幼なじみの美月である。
こんな時間帯に何をしているんだ?しかもこんな真冬に と部屋着だけで外に立っている美月に問い掛けるが困ったように笑うだけ。 仕方ないと思い、とりあえずにと美月の手を取る
「お お前 早くこい!」
美月の身体は異常な程に冷たかった。この寒さだけがきっと原因なだけではないだろう。少し強めに手を引き、はんば引きずるようにして部屋にあげる。
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