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雨音3
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その後、一時間くらい経過し、立花はドリンクバーへ飲み物を取りに来ていた。
出入口の方に目を向け外を確認すると、いつの間にか日が落ち暗くなっていた。
そろそろ、帰っかなー
雨まだ降ってんのか?
「あれ?ケイちゃん?」
後ろから声をかけられ振り向くと、ガラの悪い男が二人立ち並んでいた。
「やっぱケイちゃんじゃん、」
「久しぶりー」
その二人組はニヤニヤ笑みを浮かべ近づいて来た。
なんか感じわりーな...
見覚えある気ぃするけど、..誰だ?
立花は怪訝な顔をして男達を見る。
「覚えてない?オレらのこと」
「仲良く遊んだじゃん、4人で」
「なぁ、」
男に馴れ馴れしく肩に手を回され、立花はとっさに男の腕を振り払う。
「おっ、冷てーなー」
「こないだはあんなに可愛く鳴いてたのになぁ」
何の話してんだコイツら...
その時、立花達が使っている部屋からクラスメイトが出てくる姿が視界の端に見えた。
やべっ、こんなトコ見られたらマジーな
立花はとっさに身を翻し、出入口から店の外に出た。
外に出るとポツポツと雨が降っていたが、立花は気にせずそのまま歩き出した。
「なんだよ、逃げなくてもいいじゃん」
「何にもしないって、なぁ」
先ほどの男達は立花を追ってついて来る。
立花は足早に歩いて距離を取ろうとするが、
「おい、待てって」
いつの間にか背後まで近づいてきた男に右腕をグイッと掴まれる。
「っ、離せっ」
立花が振り払おうと腕をひねるが、男の力が強く上手くいかない。
「触んなっ、」
「....チッ」
「おい、コッチ」
もう一人の男が目配せをすると、立花は襟首を掴まれ建物の暗がりに強引に引きずり込まれる。
「離せって!」
「クソっ、暴れんなって」
男から逃れようと揉み合っているうちに、ブチっとチェーンがちぎれる気配がした。
「あっ...」
立花が一瞬ひるんだ隙に、男は立花の両腕を掴みあげた。
「ったく大人しくしろってーの!」
男は立花を壁に押し付けると、拳を作り思いっきり腹を殴った。
「ぐっ....!」
突然の激痛に腹を抱えた立花に、男は膝で、もう一発食らわせる。
「か..ハっ...!」
「うわ痛そー、あんま傷つけんなよ」
「だってコイツが暴れっから」
「かわいそーだろ」
男は足元でうずくまっている立花を見て呟いた。
立花を殴った男は少し沈黙し、何かを思いついたのかニヤッと笑みを浮かべた。
「そうだな...
じゃあアレ、使うか?」
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